Aquinas on Matter and Form and the Elements: A Translation and Interpretation of the De Principiis Naturae and the De Mixtione Elementorum of St. Thomas Aquinas

The book is one I recommend for anyone in theology and philosophy. It is lucid and precise. Its a good book.

トマス・アクィナスの『自然の原理について』『諸元素からの混成について』の２作品につき，ラテン語原文と英訳と解説が，１節ごとについている。『自然の原理について』は『有と本質』と並んで，トマス哲学を学びはじめるのに好著で，『アリストテレス自然学注解』よりもはるかに手軽に読める。日本語訳がないので，ラテン語が読めない素人読者としては，英訳に頼るほかない。　さいわい英語は平易で解説もわかりやすいので，生成消滅する万物の変化の原理をトマスがどのように考えているか知ることができて興味深い。　２作品のほか，トマスが自然物の形成原理とした「形相と質量」および「諸元素（要素）の混成」の２つの考えがどう関連するのか，編著者による小論が載っているのも興味深い。　英語が得意でなくても読みやすいので，まっとうな哲学の入門書として，専門家以外の読者にひろく薦められると思う。